シルクホースクラブの22年産募集馬について、独自のナゾ血統理論で評価していきます。
今回はイストワールファムの22、アナスタシアブルーの22、トレジャーステイトの22についての血統解説です。
イストワールファムの22は母がヘイローとスペシャル牝系のクロスになっていてサートゥルナーリアと相性が良さそう。
アナスタシアブルーの22はラスティックベル牝系の長所を強調した好配合。
トレジャーステイトの22は半兄ピースオブエイトと同様の血統構成になっています。
血統表を使ってわかりやすく解説してますので見てみてください。
※全頭評価ではなく、高評価の馬だけを紹介していくスタイルでやってます。また、各馬の評価はあくまで私の個人的見解ですので、出資は自己責任でお願いします<(_ _)>
よろしくどうぞ。
シルクホースクラブ2023年募集馬評価その6

№35.イストワールファムの22
父:サートゥルナーリア
募集総額:4500万円
性別:牡
母年齢:8歳
総合評価:A

総合評価:A
祖母ヒストリックレディは桜花賞馬ハープスターの半姉、4代母ベガは2冠馬の良血ですね。
そして父サートゥルナーリアは新種牡馬、エピファネイアの半弟。
サートゥルナーリアの父はロードカナロアなので、その母にあたるレディブラッサムの持つセクレタリアト=シリアンシーのクロスをシーザリオのサーゲイロードでさらに継続クロスしています。


このクロスがあるのでサートゥルナーリアの産駒は良く言えば柔軟性が高そう、悪く言えば緩くなってしまいそうなところがあります。
なので俊敏性とパワーのある母が良いのではないのかな~と思ってます。
イストワールファムの22については母がヘイローの4×4でかなりスピードがありそうな点は良いですね。
残念ながらパワーのある血統というのはあまりないんですが、この母のもう一つの特徴はサドラーズウェルズ=フェアリーキングのスペシャル牝系クロスを持っているところです。

このスペシャル牝系についてはヨーロッパ的なタフさを伝える血統で、このパターンも父サートゥルナーリアの緩さをカバーできそうですね。
スペシャル牝系についてはコチラの記事で詳しく解説してますので、見てみてください。
実際、父のサートゥルナーリア自身はヌレイエフ≒サドラーズウェルズの5×3のクロスを持っており、緩さをカバーして柔軟性のあるスピードにしていたところがあったと思います。
もう一度父サートゥルナーリアの血統表を見てみます。

セクレタリアト=シリアンシー≒サーゲイロードの柔軟性に対してヌレイエフ≒サドラーズウェルズのタフさでカバーする形ですね。
という訳で、イストワールファムの22の配合は、全体的に父サートゥルナーリアの緩さはあまり強調せずにヘイローのスピードとスペシャル牝系のタフさを強調した血統構成になっています。
バランスが取れていて良いんではないでしょうか。

№37.アナスタシアブルーの22
父:レイデオロ
募集総額:4500万円
性別:牡
母年齢:13歳
評価:A

総合評価:A
祖母ライラプスはG3クイーンカップ勝ち。
3代母フサイチエアデールは重賞4勝。
4代母ラスティックベルの牝系はクロノジェネシス、ノームコア姉妹やフサイチリシャールなどのG1ホースを出している名牝系です。
まずはこのラスティックベルの血統表をみてみましょう。

レイズアネイティヴが2×3、ナスルーラ≒ロイヤルチャージャーが4×3。
ラスティックベルの父ミスタープロスペクターと母ラグタイムガールが似たような血統構成で父母相似配合と呼ばれる形ですね。
つまりラスティックベルはそのままミスタープロスペクター的な血統構成と言えます。
これに対してレイデオロはミスタープロスペクターの4×3なので、ラスティックベルの名牝系を強調した配合と言っていいと思いますね。

そして、同じラスティックベル牝系の名馬クロノジェネシスなんですが、今回のアナスタシアブルーの22とけっこう共通点の多い血統です。
クロノジェネシスの血統表を確認してみましょう。

まずクロノジェネシスの3代父ブラッシンググルームの祖母エイミーと祖父ナシュワンの祖母ハイクレアに注目してください。
実はエイミーはキングカメハメハの5代母、ハイクレアはレイデオロの5代母なんです。


もう一度クロノジェネシスの血統表を載せます。
ブラッシンググルームの祖母エイミーはキングカメハメハの5代母、ナシュワンの祖母ハイクレアはレイデオロの5代母という関係性です。


それからインディスユニゾンとフサイチエアデールは全きょうだい。
ヌレイエフとフェアリーキングはどちらもスペシャル牝系の3/4同血。
あとフレンチデピュティも共通ですね。
これはけっこう期待しても良いのでは。
№39.トレジャーステイトの22
父:フィエールマン
募集総額:4000万円
性別:牡
母年齢:10歳
評価:A

総合評価:A
兄ピースオブエイトはG3毎日杯勝ち。
まずはその兄ピースオブエイトの血統表を見てみましょう。

ダンジグの4×4が目に留まりますが今回注目したいのはそこでは無くて、父母のランニングヒロインと母父のオアシスドリームの関係です。
まずはランニングヒロインの血統表を見てみましょう。
ヘイロー≒レッドゴッドのニアリークロスがあります。

次にオアシスドリームの血統表です。
こちらはサーアイヴァー≒ドローンのニアリークロスがあります。

さて、血統に詳しい人ならピンとくると思うんですが、ランニングヒロインのヘイロー≒レッドゴッドとオアシスドリームのサーアイヴァー≒ドローン、この4頭は全部ニアリークロスなんですよね。
つまりヘイロー≒レッドゴッド≒サーアイヴァー≒ドローンですね。


なので、ピースオブエイトはヘイロー≒レッドゴッド≒サーアイヴァー≒ドローンの4·6×5·6なんですよね。
このニアリークロスがピースオブエイトの俊敏性の源だと思います。
さてさて、ではそろそろ本題のトレジャーステイトの22なんですが、父はフィエールマンに替わっています。
フィエールマンの父ディープインパクトは有名なニアリークロスがあってそれがヘイロー≒サーアイヴァーの2×4です。
ディープインパクトの血統表をご確認ください。


という訳で、トレジャーステイトの22は兄ピースオブエイトと非常に似たニアリークロスのヘイロー≒サーアイヴァー≒ドローンを4·6×5·6で持っています。
もっと言うと同じリファール産駒でアルザオ≒ダンシングブレーヴの4×4も共有する形になってますね。


兄と同じような活躍を期待しても良いんじゃないでしょうか。
まとめ
イストワールファムの22
1.父サートゥルナーリアは緩さが弱点になりそう。
2.母のヘイロークロスとスペシャル牝系のクロスで緩さをカバーする配合。
アナスタシアブルーの22
1.ミスタープロスペクターの血統構成を強調したラスティックベルの名牝系。
2.父レイデオロはミスタープロスペクターのクロスを持ち、ラスティックベルと合いそう。
3.同牝系のクロノジェネシスともよく似た血統構成。
トレジャーステイトの22
1.母父オアシスドリームの俊敏性を強調した配合。
2.重賞勝ちの兄もオアシスドリームの俊敏性を強調した配合で、兄と同様のパターンの血統構成。
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※当サイトの評価方法について気になった方は当サイトの評価基準と価基準と考え方、みたいなものを見てみてください。
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