東サラの追加募集が始まりましたね!
今回は外国産馬特別追加募集なんですが、なんと募集6頭の内4頭がキングマン産駒。
さらにはキングマンの近親まで居てもうキングマン祭りの様相を呈しております。
いいですね~このヤマ張ってきた感じ。
単にキングマン産駒を揃えただけじゃなくて、キングマンと同じ牝系の馬までいるというのがひとひねりあって良いっす。
この秋のG1戦線でもキングマン産駒のシュネルマイスターが大活躍。
東サラの中の人もさぞかしワショイワショイなことでしょう。
さて、そんな東サラ冬のキングマン祭りを今回も血統面から評価してみますのでよろしくお願いします。
このサイトの血統評価基準については当サイトの血統評価の基準と考え方、みたいなものの記事を見てみてください。
牝系の評価についてはブラックタイプの見方 牝系・血統の評価方法を見てみてください。
※あくまで私の個人的見解ですので、出資は自己責任でお願いします<(_ _)>
東京サラブレッドクラブ2021年 特別募集馬評価
№42.スマートチェインジ20
父:Kingman
募集総額:4800万円
性別:牝
配合評価:E
牝系評価
2番仔、かな?情報が無くてわかりませんでした。
【兄弟】
重賞勝ち馬無し
【母とその兄弟】
ステイサースティ:アメリカG1を2勝
アンドロメダズヒーロー:アメリカG3勝ち
【祖母とその兄弟】
重賞勝ち馬は無し
【3代母とその兄弟】
Make Change:アメリカG1で2着が5回
Spur Wing:アメリカG3勝ち
カタログにも書いているとおり祖母マロジアが優秀な繁殖なので当然期待できる牝系と言えますね。
配合評価:E
種牡馬としてのKingmanの特徴をざっくり言うと、Danzigのパワーと心肺機能にGone Westとダンシングブレーヴの俊敏性を合わせた感じかなと思います。
そうなると日本の芝で走るには母方からヨーロッパ的な持久力を補うことが必須かなと思います。
母スマートチェインジはミスプロ系スマートストライクから俊敏性と柔軟性、名繁殖マロジアからストームバードとロベルトのパワーを伝えそうな配合で魅力的なのですが、、、ヨーロッパ的な持久力の要素は無く、Kingmanとの相性はあまりよくないんでないかなぁと思います。
№43.スピーディボーディング20
父:Kingman
募集総額:5000万円
性別:牡
配合評価:E
牝系評価
こちらも情報がないのですが2番仔だと思います。
【兄弟】
重賞勝ち馬無し
【母とその兄弟】
スピーディボーディング:フランスG1を2勝
【祖母とその兄弟】
ダッシュトゥザトップ:イギリスG1で2着
【3代母とその兄弟】
重賞勝ち馬は無し
母がG1を2勝している名牝ですが、まぁ名馬続出というほどの牝系とは言えなそうです。
配合評価:E
スマートチェインジ20については、母方に父Kingmanが欲しいヨーロッパ的な持久力が無く相性が今一つでした。
ではこちらの母スピーディボーディングはどうかと言うと、その父がジャイアンツコーズウェイ×マキャベリアンと俊敏性の塊であるシャマーダル、その母ダッシュトゥザフロントは割とバランスが取れた配合ですが、ヨーロッパ的な持久力だけが残念ながら欠けています。
こちらも配合の相性はもう一つ。
№44.パンモッレ20
父:Frankel
募集総額:5000万円
性別:牝
配合評価:E
牝系評価
初仔。
【母とその兄弟】
重賞勝ち馬無し
【祖母とその兄弟】
キングマン:イギリス、アイルランド、フランスでG1を4勝
リモート:イギリスG3勝ち
【3代母とその兄弟】
ゼンダ:フランス1000ギニー勝ち
オアシスドリーム:イギリスG1を3勝
3代母はフランス1000ギニー馬で祖母は今回お祭り開催中のキングマンの半姉。
今回はもうこんな感じの良血馬しか出てきませんな。
配合評価:E
この馬はフランケル産駒なんですが、まず注目すべきは母系で3代母ゼンダがキングマンの母。
はい、またキングマンです。
キングマンはもう書いてきたので種牡馬フランケルの特徴をみたいんですが、ガリレオ×デインヒルなので、いわゆるガリンヒルというやつですね。
ガリンヒルはサドラーズウェルズの心肺機能とデインヒルのパワーにミスワキの俊敏性と柔軟性、Allegrettaの持久力と非常にバランスが良いです。
ただ、1代下がってフランケル産駒となるとサドラーとデインヒルの主張が強くなってくるので、母方からはミスワキやAllegrettaの要素、その仔アーバンシー的な要素を入れたいところです。
そこで母パンモッレですが、父父がInvincible Spiritで母母がゼンダですからこれは半分キングマンです。
スマートチェインジの20でも書きましたがキングマンはDanzig+Gone West+ダンシングブレーヴでパワー+心肺機能+俊敏性という構成。
そして母パンモッレの残り半分はミスプロ+Shirley Heights+デインヒルなので俊敏性と柔軟性にパワー、心肺機能とバランスが良いんですが、残念ながら持久力が足りないかな~。
№45.リヴァーベル20
父:Kingman
募集総額:4600万円
性別:牝
配合評価:C
牝系評価
こちらも何番仔かわからず。
【兄弟】
ストラスネイヴァー:アメリカG3勝ち
【母とその兄弟】
リヴァーベル:アメリカとイギリスで重賞2勝
【祖母とその兄弟】
重賞勝ち馬は無し
【3代母とその兄弟】
Dancing Table:イタリアG3勝ち
Rotatori:イタリアG1で2着
ファミリーに超大物はいませんが、母が重賞2勝でその仔も重賞勝ちなので結構な良血と言っていいと思います。
配合評価:C
今回はほんとにキングマンのことばかり書いてますが、今まで書いてきた通りキングマンは母方からヨーロッパ的な持久力が欲しい。
このリヴァーベル20は母母父がディキシーランドバンドなんですが、これがもうヨーロッパ的な持久力の塊のような配合です。
これは相性の良い配合だと思います。
おまけに母父父が俊敏性と柔軟性の高いリヴァーマンなので日本の芝向きの要素も持っています。
好配合ですね~。
№46.エーピードリーム20
父:American Pharoah
募集総額:4800万円
性別:牡
評価:D
牝系評価
何番仔かわからず。
【兄弟】
重賞勝ち馬はなし
【母とその兄弟】
マジェスティックウォリアー:アメリカG1勝ち
【祖母とその兄弟】
ドリームシュプリーム:アメリカG1を2勝
【3代母とその兄弟】
Spinning Round:アメリカG1勝ち
3代続けてG1勝ちを出している超良血牝系です。
この馬だけキングマンとは関係ないんですが、いやいやスゴイ良血。
配合評価:D
続いてアメリカンファラオの産駒。
アメリカンファラオはFappianoの俊敏性と柔軟性、Storm Catのパワーと柔軟性というのがアウトラインだと思います。
ただアメリカンファラオの母母Exclusive RosetteはHyperion直子のHeliopolisの多重クロスを持っており、持久力の塊のような配合。
アメリカンファラオ産駒が結構芝に対応できるのはこの母母Exclusive Rosetteの影響が大きいと見ています。
母エーピードリームはマジェスティックウォリアーの全きょうだいという良血なんですが、配合的にはSecretariatとBackpasserのクロスによるパワーと柔軟性がメインという感じ。
このアウトラインが父方のStorm Catのパワーと柔軟性と根本的なところでは同じような感じで親和性が高そう。
また、母母母父が持久力の塊ディキシーランドバンドでここも父方のExclusive Rosetteと親和性が高そうです。
評価としてはDになってしまったんですが、結構楽しみな配合です。
№47.ワンダフリー20
父:Kingman
募集総額:5200万円
性別:牝
評価:E
牝系評価
何番仔かはわからず。
【兄弟】
重賞勝ち馬はなし
【母とその兄弟】
ワンダフリー:アイルランドG3勝ち
ナヤラ:イタリアG1勝ち
グスタフクリムト:イギリスG2勝ち
【祖母とその兄弟】
インヴィンシブルスピリット:イギリスG1勝ち
Sadian:イギリスG3を2勝
Acts of Grace:イギリスG3勝ち
【3代母とその兄弟】
ラーファ:フランスオークス勝ち
Chiang Mai:アイルランドG3勝ち
母の代に重賞勝ちが3頭、祖母の代も重賞勝ちが3頭、3代前も重賞勝ちが2頭。
おまけに3代続けてG1ホースが登場ともう頭がクラクラするくらいの良血。
5200万でも安いくらいですな。
配合評価:E
ラストもキングマン産駒。
今度は母がフランケルと同じガリレオ×デインヒルなので、パンモッレ20と非常によく似た血統構成。
3代母ラーファはインヴィンシブルスピリットの母という良血。
おまけに母母マサラはインヴィンシブルスピリットと3/4同血なのでインヴィンシブルスピリット≒マサラの2×2というすごい配合。
なんというか、今回の募集馬は血統的な視点がかなり強いっすね。
配合の相性としてはやはり持久力がネックで、ガリレオの母母Allegrettaだのみですね。
かなりギャンブル的な配合です。
私の注目は栗東入厩予定の3頭、リヴァーベル20、エーピードリーム20、ワンダフリー20ですね~。
配合のバランスが良いのはリヴァーベル20とエーピードリーム20、一発ありそうだが全然コケちゃう可能性もあるのがワンダフリー20。
牝系としては6頭全部超良血なんですが、なかでもエーピードリーム20とワンダフリー20はなかなかお目にかかれないレベルです。
ちょっと今回は私には高くて手が出ませんが。
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