世界的な大種牡馬ノーザンダンサー、そしてサンデーサイレンスの父として有名なヘイロー。
この2頭、実はいとこ同士だってこと知ってましたか?
これ、血統好きならだいたい知ってると思うんですけど、普通の競馬ファンの間では意外と知られてなかったりします。
しかもノーザンダンサーとヘイローの2頭、まだまだ親戚に名馬がたくさんいます。
今回はこの2頭の属する牝系について語ってみます。
ノーザンダンサーとヘイローの祖母!名牝アルマームード
ノーザンダンサーとヘイロー、この2頭は祖母がアルマームードという馬です。
血統表を見てみてください。
ノーザンダンサーの母はナタルマでその母がアルマームード。
ヘイローの母はコスマーでその母はやはりアルマームード。
どちらも祖母がアルマームードで完全にいとこ同士なんですわ。
ヘイローの代表産駒と言えばサンデーサイレンスですから、サンデーサイレンスもノーザンダンサーと意外と近い関係にあります。
アルマームード恐るべしなのですが、これだけでは終わらないんです!
大種牡馬デインヒル
ノーザンダンサーの13歳年下の妹、ナタルマが17歳時の仔にスプリングアデューという牝馬がいます。
兄ノーザンダンサーのような輝かしい競争成績は残せませんでしたが、スプリングアデューの仔から大種牡馬デインヒルが産まれました。
さて、デインヒルの血統表を見てみましょう。
見ての通り3代母がナタルマなのに加え、祖父がノーザンダンサーなのでナタルマの3×3なんですよね。
これはナタルマ恐るべし。
そしてナタルマの恐ろしさはこれだけでは終わりません。
マキャベリアンとオーペン
ノーザンダンサーの17歳年下の妹、ナタルマが21歳時の仔にレイズザスタンダードという牝馬がいます。
このレイズザスタンダードの孫には2頭の名種牡馬マキャベリアンとオーペンがいます。
この2頭は日本では母父として重要な血統で、マキャベリアンはヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィクトワールピサ等の母父、オーペンはサトノダイヤモンドの母父です。
しかもこの2頭、血統的な共通点があります。
血統表を見てみましょう。
そう、どちらも母の血統がヘイロー×レイズザスタンダード、ということはコスマー×ナタルマ、ということはアルマームードのクロスになってるんですよ。
そして、さっき言ったヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィクトワールピサ、サトノダイヤモンドはみんな父がサンデーサイレンス系種牡馬。
ということはコスマー×ナタルマを持つ母父に対してさらにコスマーを掛け合わせてるってことですな!
さらに言うとシュヴァルグランなんて祖母ハルーワソングもノーザンダンサー×ヘイローになっててもうアルマームード祭りになってます。
まとめ
簡単にまとめるとアルマームード恐るべし、ナタルマとコスマーも恐るべし、ってことです(まとめがザツいw)。
ちなみに私が血統オタクになったきっかけも、このノーザンダンサーとヘイローの関係に気づいたところからなんですよね。
「えっ、ノーザンダンサーとヘイローっていとこですやん??」
ってところからズブズブと血統沼にはまり込み現在に至ります。
血統のおもしろいところは、今回紹介したコスマー、ナタルマだけじゃなくて、こんな感じの超エリート牝系っていうのがいっぱいあることです。
という訳で、今後も牝系紹介みたいな記事を書いていこうかな~と思ってます。
今回の記事がおもしろいな、と思った方は平出貴昭さんの「覚えておきたい世界の牝系100」をオススメしときます。
この本、コスマーやナタルマのような名牝系が実に淡々と100も紹介されております。
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