引き続きモーリス産駒の血統分析やっていきましょう。
今回は第4弾、モーリス産駒の成功パターンその3「ダンジグとノーザンテーストを強調」です。
主にオーストラリアで活躍馬が出ているパターンです。
まずはパターン3の解説に行く前に、モーリス産駒の成功パターンをおさらいしておきましょう。
モーリス産駒の成功パターン分類
モーリス産駒の成功パターンは、次の4パターンに分類しております。
1.ランニングヒロインとリヴァーマンを強調
2.ランニングヒロインとサドラーズウェルズを強調
3.ダンジグとノーザンテーストの強調(オージーパターン)
4.そのほかのパターン
2024年4月までで、モーリス産駒は日本で13頭、オーストラリアで5頭が重賞勝ち馬となっています。
この18頭を4つの分類で分けると、1→3頭、2→4頭、3→7頭、4→4頭となっています。
これまでに1のパターンと2のパターンをやったので、今回は3のオージーパターンにいきましょう。
【パターン3】ダンジグとノーザンテーストの強調
このパターンはとにかくダンジグをクロスしたタイプ。
ダンジグの血が大繁栄しているオーストラリアでの産駒がほとんどです。
Hitotsu
ヴィクトリアダービー、オーストラリアンギニー、オーストラリアンダービーとG1を3勝したヒトツ。
母父がオーストラリアの名種牡馬リダウツチョイスでダンジグ5×4。
モーリス側の緑囲みノーザンテーストはハイペリオン4×3の持続力血統。
そのノーザンテーストを強調する血統として母母シーズアミーニーが持つ2頭の持続力血統、プラネットキングダムとシャムがいます。
この2頭の血統表を確認しましょう。
プラネットキングダムはハイペリオンの3×4、シャムはハイペリオンの母セレーネのクロスを5×4·4で3本持ってますね。
Mazu
オーストラリアの短距離G1ドゥームベン10000を勝ったマズ。
ダンジグのクロスが5×4。
ノーザンテーストを強調するハイペリオン血統としては母母ミッドナイトレネゲイドがいます。
血統表を見ての通りハイペリオンを5·5×5で3本持ってます。
Bank Maur
G2アリスタークラークステークス勝ちのバンクモール。
こちらもヒトツと同じ母父リダウツチョイスでダンジグ5×4。
ノーザンテーストを強調する血統はちょっと遠いけど5代目にアビファイスという馬がいますね。
アビファイスはハイペリオン4×3です。
Kibou
G3アップ&カミングステークスを勝ったキボウ。
キボウは母がダンジグ4×3なので、5×5·4とダンジグ3本持ちです。
ノーザンテーストの強調はハイペリオン3×4のヴェイグリーノーブルがいます。
あと、キボウはパターン1のナスキロ血統リヴァーマンを強調する配合でもあるんですよね。
エーピーインディはシアトルスルー、セクレタリアト、サーゲイロードとナスキロ血統を3本も持っている、アメリカンナスキロ鬼盛の馬です。
Genzano
オーストラリアG3のスプリングステークスを勝ったジェンツァーノ。
ダンジグを5×5でクロスしているんですが、それよりもサドラーズウェルズのクロスがすごいです。
サドラーズウェルズのクロスが4×5なのに加えてその母フェアリーブリッジのクロスが5×6·5で3本ありますね。
あと、ハイペリオン血統は持ってないので、よく考えたらパターン3に入れるのはちょっと違うか…。
まぁ、ダンジグのクロスがあるオーストラリア産馬だからいいことにしましょ。
ダノンマッキンリー
ここからは日本の馬。
G3ファルコンステークスを勝ったダノンマッキンリー。
ダンジグ5×4で、ハイペリオン血統シャーペンアップがいます。
あとはナスキロ血統のセクレタリアトもいますね。
そして日本馬なのにサンデーサイレンスクロスが無しです。
将来的にはオーストラリアに遠征してもおもしろいかも。
ではシャーペンアップとセクレタリアトの血統表を載せておきます。
ジェラルディーナ
G1エリザベス女王杯を勝ったジェラルディーナ。
サンデーサイレンス4×3にダンジグ5×4。
モーリス産駒としてはとってもベタでわかりやすい配合、なんですが。
実はこの両方のクロスを持つモーリス産駒の重賞勝ち馬はジェラルディーナとルークズネストの2頭しかいないんですよね。
日本で成功しているパターンとオーストラリアで成功しているパターンのハイブリッドなんで激アツかと思いきや、頭数としてはまぁそんなでもないという。
単に相性の良い血統を詰め込めば良いってもんでもないのがムズカシイところ。
ルークズネスト
G3ファルコンステークスを勝ったルークズネスト。
こちらがもう1頭のサンデーとダンジグをクロスしたモーリス産駒の重賞馬。
ただ、この馬はそれどころじゃなくてものすごいクロスを作ってる配合なんですよね。
サンデーサイレンス4×3、ダンジグ5×5、サドラーズウェルズ≒ヌレイエフ4×5、リヴァーマン≒レディレベッカ≒ミルリーフ5×5·5。
これはすごいわ。
この配合で重賞も勝ってるんでまぁルークズネストは成功ではあるんですけど、これでガンガンG1勝ちまくってるともっとわかりやすいんだけどなぁ。
あるいはノーザンテーストの強調が無いのが弱点なのか。(つまり母方のハイペリオン血統が薄い)
いやでも母父ディープの時点でそんなにハイペリオンが無いわけでもないけど。
むずかしいっす。
あと、ルークズネストの持つニアリークロスは今までのモーリス記事で解説したものばかりですが、もう一度比較血統表を載せておきますね。
はい、今回はオーストラリア産馬を5頭と日本産馬を3頭紹介しました。
最後の方はダンジグがあるだけで、ノーザンテーストの強調は無かったっすね(^^;)
ちょっと分類の仕方を間違えたかもしれない。
そして最後にもう一つ、その他のパターンていうのも残ってるんですけど、まぁおんなじような話ばっかりなんでもういいかな~。
簡単に説明すると、シゲルピンクルビーはナスキロ+スペシャル牝系。
マテンロウスカイはサンデークロス+ハイペリオン血統。
そしてジャックドールは、血統構成としては他の馬とはほとんど共通点が無いって感じです。
気になる方はJBISさんのリンクを貼っておくんで、ご自分で調べてみてくださいね~………急に不親切( ゚Д゚)
それでは最後まで読んで頂いてありがとうございました。
モーリス産駒の考察はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
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