モーリス産駒の血統分析、第2弾です。
今回は代表産駒の血統表からモーリス産駒の成功パターンを考察していきましょう。
前回の記事ではモーリスの父母ランニングヒロインの血統を継続強化していくのがいいんじゃないかな~っていうお話でした。
まだ読んでない方はこちらの記事をどうぞ。
モーリス産駒の成功パターンを分類
前回の記事ではモーリスの父母ランニングヒロインがポイントだってとこまで説明しました。
ただ全体的にはもちろんランニングヒロインが最重要ポイントなんですが、それだけじゃなくてプラスアルファも必要な場合が多いみたいですね。
そしてそのプラスアルファの部分がけっこういろんなパターンがあって複雑な感じ。
ちょっと多いですがこんなかんじで分類してみました。
1.ランニングヒロインとリヴァーマンを強調
2.ランニングヒロインとサドラーズウェルズを強調
3.ダンジグとノーザンテーストの強調(オージーパターン)
4.そのほかのパターン
2024年4月までで、モーリス産駒は日本で13頭、オーストラリアで5頭が重賞勝ち馬となっています。
4つの分類だと1→3頭、2→4頭、3→7頭、4→4頭となっています。
こうやって分類するとランニングヒロインよりも3のオージーパターンが多いやないか、と感じるんですけど、まぁその名の通り7頭中5頭がオーストラリアの重賞馬なので、そのまま参考にするのは良くない気がします。
3のオージーパターンに該当する日本での重賞馬は2頭のみですからね。
あと、重賞馬18頭の内でランニングヒロインの重要血統であるヘイローとノーザンテーストのどちらも強調していないのはジャックドールとシゲルピンクルビーの2頭だけです。
それではまず1のランニングヒロインとリヴァーマンを強調するパターンから見ていきましょう。
【パターン1】ランニングヒロインとリヴァーマンを強調
このパターンはランニングヒロインのヘイローとノーザンテースト、そしてナスキロ血統のリヴァーマンを強調したタイプです。
ピクシーナイト
スプリンターズステークス勝ちのピクシーナイト。
ランニングヒロインのヘイローとノーザンテーストをクロスして強調。
キングヘイローにあるドローンとサーアイヴァーもヘイローと似た血統構成で、ヘイロー≒ドローン、ヘイロー≒サーアイヴァーとなって俊敏性を強調するニアリークロスになりますね。
ヘイロー、ドローン、サーアイヴァーを比較した血統表を載せておきます。
もう一度ピクシーナイトの話に戻ります。
ピクシーナイトの血統表内でモーリスの持つリヴァーマンを強調しているのはサクラユタカオーです。
サクラユタカオーの血統表を確認します。
サクラユタカオーはナスルーラの3×4で父父プリンスリーギフト、母父ネヴァービート。
この2頭はともに柔軟性血統のザテトラークをクロスしていて、なので当然サクラユタカオーも柔軟性を伝える血統です。
リヴァーマンもナスルーラ×プリンスキロといういわゆるナスキロ血統というやつで、柔軟性を伝える血統になります。
なので、サクラユタカオーはリヴァーマンを強調する血統と言っても良いんじゃないでしょうか。
シュトラウス
東京スポーツ杯2歳ステークスを勝ったシュトラウス。
シュトラウスの場合、ランニングヒロインを強調する血統として母父のアドマイヤベガですね。
アドマイヤベガはサンデーサイレンス×トニービン。
これはニアリークロスとまでは言えないけど、ノーザンテーストとトニービンはどちらもハイペリオンの要素が強い持続力血統。
なのでサンデーサイレンスとトニービンを合わせ持つっていうのは、ランニングヒロインを強調していると言えますね。
ノーザンテーストとトニービンの血統表を載せておきます。
それからリヴァーマンを強調する血統として、黄色囲みのドラムトップとサーゲイロードがありますね。
いずれもナスキロ血統です。
ちなみにロイヤルチャージャーとナスルーラは3/4同血なので、ロイヤルチャージャー×プリンスキロもナスキロ血統として扱うことが多いみたいですね。
ノーズブリッジ
AJCCとエプソムカップで重賞2勝のノースブリッジ。
ノースブリッジの血統表内ではランニングヒロインを強調する血統としてマイケイティーズ、リヴァーマンを強調する血統としてビッグテンビーがいますね。
ちょっとわかりづらいので詳しく説明していきましょう。
まずマイケイティーズの血統表を確認します。
サンデーサイレンスのクロスはまぁわかりやすいので良いとして、ノーザンテーストの強調としては緑で囲んだマウンテンフラワー、シャーペンアップ、ニアークティックがそれに当たります。
それぞれ血統表を見て見ましょう。
マウンテンフラワーは持続力血統ハイペリオンの3×4。
シャーペンアップはハイペリオン5×3で父母父がテューダーミンストレル。
テューダーミンストレルはハイペリオンの母セレーネのニアリークロスを持っていて、セレーネ≒サンソヴィーノ2×3です。
ニアークティックはセレーネの父母カンタベリーピルグリムを3本持っていて5×5·5のクロスです。
そして、ランニングヒロインの母父ノーザンテーストは父父がニアークティックでハイペリオン4×3。
という訳で、ノースブリッジの母父母マイケイティーズはモーリスの父母ランニングヒロインを強調する血統になっています。
いったんノースブリッジの血統表に戻りましょう。
次にリヴァーマンを強調する血統として黄色で囲んだビッグテンビーがそれにあたります。
ビッグテンビーの血統表を見てみます。
モーリスの黄色囲みリヴァーマンは柔軟性を伝えるナスキロ血統ですが、ビッグテンビーの黄色囲みの2頭、ミルリーフとボールドラッドもナスキロ血統です。
特にミルリーフはリヴァーマンとよく似た血統構成。
という訳で、ノースブリッジもランニングヒロインとリヴァーマンを強調したタイプですね。
ちょっと長くなってきたんで、続きはまた今度にします。
次回もよろしく~。
モーリス産駒の分析記事はコチラです↓
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