今回はキズナの種牡馬としての特徴を考察していきます。
現在この記事を書いている24年4月の段階ではリーディングをロードカナロアと争っています。
対抗馬と思っていたドゥラメンテがもう一息で、今年はキズナかなぁという感じですね。
それではさっそく父ディープインパクトと母キャットクイルの特徴を見ていきましょう。
父ディープインパクトの特徴
まずはキズナの父ディープインパクトの特徴を確認します。
ディープインパクトが伝える特徴は俊敏性と持続力。
まず俊敏性を伝える血統ですが、これはヘイロー≒サーアイヴァーの2×4ですね。
ちょっと複雑ですが、こんな感じで相似血統になってます。
次に持続力血統にいきます。
持続力血統は緑で囲んだ3頭、マウンテンフラワー、リファール、ハイライトですね。
もう一度ディープインパクトの血統表で確認してください。
まずはサンデーサイレンスの母母マウンテンフラワーの血統表を見てみます。
ハイペリオンの3×4という持続力血統なんですが、それだけじゃなくてこのマウンテンフラワーはハイペリオンの構成血統をとても複雑にクロスしています。
緑で囲んだガルフストリームとヒラリーの血統に注目してみます。
すごいでしょコレ。特にヒラリーの方。
生産者さんもやりたい放題やりましたなぁという感じ。
まぁとにかくマウンテンフラワーはガルフストリーム×ヒラリーでハイペリオンの要素をこれでもかと主張してくる血統です。
なので結局のところ、種牡馬サンデーサイレンスとはヘイローの俊敏性+マウンテンフラワーの持続力なんすよね~。
はい、ちょっと話が脱線してきたので次にいきます。
リファールについてはムズカシイので、とにかく持続力があるってことにしといてください(テキトー)。
望田センセイとかプロの人達がそう言ってたんで間違いないってことで。
フランスの古めの血統をすごいクロスしてんすよね…。
で、最後ディープインパクトの4代母ハイライト。
こちらはわかりやすい、ハイペリオンの3×2です。
という訳で、キズナの父ディープインパクトが伝える特徴は①ヘイロー≒サーアイヴァーの俊敏性②マウンテンフラワー、リファール、ハイライトの持続力。
この2つをかなり強烈に伝える特徴があります。
母キャットクイルの特徴
母キャットクイルと言えばその姉がパシフィカス。
パシフィカスはビワハヤヒデ、ナリタブライアンの母ですね。
キズナの姉も2冠牝馬ファレノプシスなんで、このファミリーの遺伝力はスゴイんですよね。
で、その源となっているのはおそらくキャットクイルの母母フィジーだと思います。
ハイペリオン≒オールムーンシャインの3/4同血クロスが3×3。
この血統表だけではわかりにくいですが、フィジーは名牝カンタベリーピルグリムの血統を合計7本も持っています。
フィジーの持続力を土台としてビワハヤヒデとナリタブライアン、ファレノプシスにキズナといった名馬が産まれているのかなーと思います。
話をキャットクイルに戻します。
もう一度キャットクイルの血統表を確認しましょうか。
キャットクイルの父ストームキャットはその父ストームバードのパワーと母父セクレタリアトの柔軟性を伝える血統。
なので、キズナの母キャットクイルはフィジーの持続力、ストームバードのパワー、セクレタリアトの柔軟性を伝える血統ということになる思います。
キズナが伝える特徴
ではここまで考察してきたことを踏まえて、父ディープインパクト、母キャットクイルであるキズナの特徴について考えていきましょう。
まずはキズナの血統表を確認します。
この血統表を見ると、持続力は十分だが俊敏性がもう少しほしいかなーという印象。
なんですが、このままだと一つ大事な要素が抜けたままになっています。
それはディープインパクト×ストームキャットのニックスです。
キズナの血統を語る上で忘れてはいけないニックスですよね。
このニックスは、サーアイヴァー≒ターリングアのニアリークロスができるのがポイント。
ターリングアはストームキャットの母です。
これによってディープインパクトの俊敏性を伝えるニアリークロス、ヘイロー≒サーアイヴァーをさらに継続する働きがあります。
ではサーアイヴァーとターリングアの比較血統表を見てみましょう。
うーん、これでニアリーと言えるのか??ってちょっと思ってしまいますが、これ望田センセイが言ってたんで大丈夫だと思います。
よくわかんないときは長いものに巻かれるスタイルなもんで。
という訳で、キズナ産駒の場合はこのディープ×ストームのニックスに関わるところ。
このあたりが俊敏性と柔軟性を強化する血統となるので、重要になってくるんじゃないかと個人的には分析しています。
キズナ産駒の成功パターンはディープ×ストームの強調にあり!です。
ディープ×ストームの強調とは?
では、ディープ×ストームのニックスを強調するとはなんぞや?って話になりますが、大まかには次の2つですかね。
1.ディープインパクトの持つニアリークロス、ヘイロー≒サーアイヴァーの強調
2.ストームキャットの母父セクレタリアトの強調
エピファネイアほどのわかりやすい結果にはならないですが、キズナの代表産駒はこの2つのポイントを押さえた馬が多いですね。
それではさらに、この2点をより具体的に言うと、、って所を見ていきます。
ディープインパクトの持つニアリークロス、ヘイロー≒サーアイヴァーの強調
1.ディープインパクトの持つニアリークロス、ヘイロー≒サーアイヴァーの強調
①ヘイローやサーアイヴァーの直接クロス
②ドローン≒ヘイロー
③ドローン≒サーアイヴァー
④レッドゴッド≒ヘイロー
ヘイロー≒サーアイヴァーのニアリークロスをさらに強調させる血統は上の4つです。
直接クロスはまぁ良いとして、それ以外のニアリークロスについて比較血統表を載せておきます。
ストームキャットの母父セクレタリアトの強調
2.ストームキャットの母父セクレタリアトの強調
①セクレタリアトの直接クロス
②セクレタリアト≒サーゲイロードのニアリークロス
③シアトルスルー
セクレタリアトを強調する血統は上の3つが挙げられます。
シアトルスルーはセクレタリアトと相似と言えるような血統では無いですが、「アメリカ血統でナスルーラの柔軟性を伝える」という点で共通項があります。
こちらも血統表を載せておきます。
それでは次回はキズナの代表産駒の血統を見ながら、どんな血統が有効なのか検証していきたいと思います。
続きの記事もよろしく~。
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