はい、それでは今回はキズナ産駒の成功パターンを検証してみたいと思います。
前回記事の最後の方でチラッと触れましたが、ディープ×ストームのニックスを強調していくのがポイントです。
あともう一つはミスタープロスペクターを入れることですね。
ところでディープ×ストームのニックスを強調するとはなんぞや?って話になりますが、大まかには次の2つですかね。
1.ディープの持つヘイロー≒サーアイヴァーの強調
2.ストームキャットの母父セクレタリアトの強調
そして、この2点をさらに具体的にするとこんな感じ。
1.ディープインパクトの持つニアリークロス、ヘイロー≒サーアイヴァーの強調
①ヘイローやサーアイヴァーの直接クロス
②ドローン≒ヘイロー
③ドローン≒サーアイヴァー
④レッドゴッド≒ヘイロー
2.ストームキャットの母父セクレタリアトの強調
①セクレタリアトの直接クロス
②セクレタリアト≒サーゲイロードのニアリークロス
③シアトルスルー
この辺の詳しい話は前回の記事を見てみてください。
この2点とミスタープロスペクターを入れることの3点がポイントですかね。
ミスプロについてはナスルーラの柔軟性を伝えるアメリカ血統で、かつ、キズナが全く持っていない血統ってことで相性が良いんじゃないかな。
なんかゴチャゴチャしてきたのでもう一回わかりやすくまとめるとこんな感じ。
1.ヘイロー、サーアイヴァー、ドローン、レッドゴッド
2.セクレタリアト、サーゲイロード、シアトルスルー
3.ミスタープロスペクター
それではキズナの代表産駒の血統をみながら成功パターンを見ていきましょう。
ソングラインのパターン【1+2+3】
今挙げた3つのポイントを全部持っているパターンです。
24年3月時点でキズナ産駒の重賞勝ちは20頭ですが、このうち8頭が該当。
ソングライン
まずは安田記念連覇でヴィクトリアマイル勝ち。
マイルG1を3勝したソングライン。
青色のサンデーサイレンスとマキャベリアンのところでヘイローの4×5·6。
ミスタープロスペクターとシアトルスルーもあり。
マキャベリアンは父ミスプロ×母父ヘイローなのでキズナとは相性良いです。
あと、黄緑色のゴールドメリディアンがそもそもストームキャットの母ターリングアと相似な血統。
単にシアトルスルーでターリングアの父セクレタリアトを強調するだけでなく、ターリングア≒ゴールドメリディアンとニアリークロスでターリングア全体を強調しております。
このあたり、さすがソングラインさんはワンランク上といった感じですな。
ゴールドメリディアンはシンボリクリスエスの母父なので、じゃあキズナはシンボリクリスエスと相性良いんですかー、と思ったそこのアナタ。
さすがでございます。
アカイイト
キズナ産駒のもう1頭のG1ホース、エリザベス女王杯勝ちのアカイイトさん。
母父はソングラインと同じシンボリクリスエスです。
ということは、もちろんシアトルスルー持ちでターリングア≒ゴールドメリディアンのニアリークロスあり。
そして母母リーチトゥピースがヘイローとミスタープロスペクター持ち。
ソングラインとおんなじパターンですやん。
一にシンクリ、二にヘイロー、三四が無くて、五にミスプロ。
これ、キズナの黄金配合ですよ。
ディープボンド
次にG2を4勝、G1は2着が4回というほぼG1ホースなディープボンドさん。
血統派のあいだではディープボンド≒G1ホースと呼ばれていたりいなかったりラジバンダリ。(なんですかそれ)
こちらは母父キングヘイローなので、ヘイローとドローンとサーアイヴァーを合わせ持っています。
この血統表ではわかりにくいんですが、サーアイヴァーの父はサーゲイロードなので、セクレタリアト≒サーゲイロードのニアリークロスで2の条件もクリア。
セクレタリアトの強調についてはさらにボールドラッドもあります。
こちらもセクレタリアト≒ボールドラッドのニアリークロスです。
そして3の条件、ミスタープロスペクターについては一見無さそうなんですが、アリダーにご注目。
このアリダーがミスタープロスペクターと相似血統です。
アリダーとミスタープロスペクターの比較血統表を載せます。
という訳で、G1ホースとニアリーイコールなディープボンドさんは血統もニアリークロスだらけでした。(う、うまい!)
マルターズディオサ
G2チューリップ賞とG3紫苑ステークスでトライアル2勝、G1阪神JFが2着のマルターズディオサ。
ヘイロー≒レッドゴッドのニアリークロスが4×6、セクレタリアトの5×5で、母父父父にミスタープロスペクター。
注目は母父父のゴーンウエストで、父ミスタープロスペクターで母父がセクレタリアト。
これだけでもキズナとは相性良いですが、さらにゴーンウエストの母シークレットテームの血統にも注目。
この2頭は父が同じセクレタリアトですが、それだけでなくファーストローズとトムフールも3/4同血。
という訳で、ゴーンウエストは父ミスタープロスペクターで母父セクレタリアトというだけでもキズナと相性◎ですが、さらにシークレットテーム≒ターリングアのニアリークロスもあり。
相性◎どころか百回くらい丸付けといてください。
じゃあ他にもキズナ×ゴーンウエストはいるのかなーと言うと…
ステラリア
G3福島牝馬ステークス勝ちでG1エリザベス女王杯2着のステラリアがそうですね。
母父モチヴェイターのさらに母父がゴーンウエストなので、マルターズディオサと同様にターリングア≒シークレットテームとなりますね。
もちろんミスタープロスペクターもあり。
サーアイヴァーもあるので、ヘイロー≒サーアイヴァーの4·6×5。
さらに母ポリネイターはシークレットテームとサーアイヴァーを合わせもつので、セクレタリアト≒サーゲイロードの5×5になります。
シックスペンス
3戦3勝、無敗でG2スプリングステークスを勝ったシックスペンス。
この馬の母フィンレイズラッキーチャームは一見するとクリプトクリアランスの4×3とダンジグの4×4が目立ちますが、ちゃんと今までに紹介してきた成功パターンにも当てはまっています。
見ての通りシックスペンスの血統表を見るとクリプトクリアランスとダンジグのクロスやなぁ~って感じなんですが、母フィンレイズラッキーチャームの血統表で確認すると見えてきます。
ヘイローがあって、シアトルスルーがあって、セクレタリアトもあります。
そしてミスタープロスペクターが4×5·5と3本も持っています。
バスラットレオン
G2ニュージーランドトロフィー勝ちで、ドバイのG2ゴドルフィンマイル、サウジアラビアG3の1351ターフスプリントと重賞3勝のバスラットレオン。
サーアイヴァーとミスタープロスペクターを持っていて、母母ザミリアはサーゲイロードの5×5です。
全体的に少し薄めですが3つの要素は全て持っていますね。
シャムロックヒル
G3マーメイドステークス勝ちのシャムロックヒル。
ヘイロー≒サーアイヴァー、ミスタープロスペクターあり。
そしてエーピーインディーはシアトルスルーとセクレタリアトとサーゲイロードを併せ持つ血統。
はい、ここまでで3つの条件を全部持っている8頭を見てきました。
次は3つの条件のうち2つを持っている馬たちで、こちらも8頭が該当します。
ただちょっと長くなってきたのでまた続きは次回にします。
次回もよろしくどうぞ~。
続きアップしました!
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