
この記事では、2022年4月17日(日)に行われるG1皐月賞の出走予定馬を紹介します。
・キラーアビリティ
ホープフルS(G1)
・ドウデュース
朝日杯FS(G1)
・イクイノックス
東京スポーツ杯2歳S(G2)
・アスクビクターモア
弥生賞(G2)
・ダノンベルーガ
共同通信杯(G3)
・ジオグリフ
札幌2歳S(G3)
いよいよ来週は牡馬クラシック1冠目の皐月賞。
今年はキラーアビリティ、ドウデュースのG1ホース2頭に加えて、2戦2勝と負けなしのイクイノックス、ダノンベルーガと合わせて4強ムードですかね。
特に無敗の2頭が全く底を見せていないだけにこの4頭の対決、楽しみですね!
いや、競馬は1年中楽しいんだけど、やっぱり一番楽しいのは桜花賞と皐月賞だと思うんですよね~。
どこかのイベントよりよっぽどワクワクしますな。
キラーアビリティ
戦績

暮れのG1ホープフルSを完勝。
まあG1と言っても他のこの時期の重賞と比べて特にメンバーレベルが高かったとも思いませんが。
今年はディープインパクト産駒がほぼ実質的にラストクロップの世代ですが、クラシック路線の主役級としてはこのキラーアビリティとアスクビクターモアくらいです。
こういうディープ産駒以外が注目されている年でも、結局フタを開けてみたらやっぱりディープみたいなこともありがちですよね~。
参考レース

血統

母キラーグレイシスはアメリカの1700MのG1勝ち馬。
AWコースで実施されていた時期の勝ち馬のようです。
産駒も芝ダート兼用タイプが多いみたいですね。
母父Congareeもブラッシンググルームにノーザンダンサークロスでバランスが良いタイプ。
大崩れは少ないタイプかなと思います。
ドウデュース
戦績

朝日杯FS勝ち。
年明け初戦の弥生賞は2着。
これまで長く良い脚を使っていましたが、あえて少し追い出しを遅らせるような競馬をしたように見えました。
なのでもう少し早めに追い出せば交わしていたんじゃないか、という内容でしたね。
休養明けの反応の悪さみたいな感じはしませんでした。
ここまでのレースぶりは割と器用に立ち回ることもできていて弱点の少ないタイプだと思います。
参考レース

血統

母ダストアンドダイヤモンズはダート1400MのBCフィリー&メアスプリントで2着のスプリンター。
母父Vindicationがかなりナスルーラ≒ロイヤルチャージャーが強い配合構成で、クロスがリファールの4×4。
ハーツクライ産駒にナスルーラ≒ロイヤルチャージャー強め、リファールクロスと言えばリスグラシューに似た構成ですが、あちらはヨーロッパ主体、このドウデュースはアメリカ主体の配合構成。
その分完成度はドウデュースの方が早いのかなという印象。
スパッとは切れないがどこまでも伸びていきそうな末脚もリスグラシューぽいかなと思います。
ダービーはもちろん古馬になっても2000M前後で活躍が期待できるんじゃないでしょうか。
ただ、皐月賞向きではないかな…。
イクイノックス
戦績

新馬戦を1秒もの差をつけて勝利すると、東京スポーツ杯も0.4秒差で圧勝。
2戦とも圧巻の内容で2歳時は牡馬ナンバー1との評価も多かった馬です。
ただ、その後まったく競馬を使わず皐月賞にぶっつけ本番となってしまいました。
予想する方からするとかなり悩ましい馬になっています。
他にも不安要素があって、1つ目は2戦とも大回り左回りコースだったので、中山替わりがどうかという点。
2つ目は、高速馬場の上がり勝負しかしていないので、タフな馬場、タフな流れになった時にどうか、という点ですね。
参考レース

血統

母シャトーブランシュはG3マーメイドS勝ち。
兄ヴァイスメテオールもG3ラジオNIKKEI賞勝ちと優秀な牝系。
キタサンブラックに母父キングヘイローだと、ヘイロー≒サーアイヴァー≒ドローンで俊敏性を引き出しつつリファールクロスで持続力も高める配合になり、かなり相性は良さそう。
さらに母方の奥の方を見るとトニービンにヌレイエフということで、持続力も十分といった感じ。
2戦の圧勝劇はまさに高速馬場で長く良い脚を繰り出したもので、血統通りの持続力を発揮している印象があります。
これらを踏まえて先ほどの不安要素を確認してみると、1つ目の中山替わりについては、機動力の塊のような配合でむしろプラスかなとさえ思いますね。
2つ目の不安要素であるタフな馬場や展開となった時ですが、こちらは配合的には心肺機能に弱点がありそうで、特にタフな展開になった時に意外とモロさが出る可能性もあるんじゃないかなぁと思ってます。
アスクビクターモア
戦績

前走弥生賞では東京コースで競り負けていたドウデュースを中山コースで逆転。
未勝利戦では新馬戦でやはり東京コースで競り負けていたアサヒを中山で逆転。
今回の有力馬の中でも屈指の中山巧者です。
新馬戦ではジオグリフにも完敗でしたが、中山なら逆転まであるかも。
参考レース

血統

母カルティカはフランスの芝2100MのG3で3着があるヨーロッパ芝血統。
パワーと心肺機能に優れた配合構成です。
ただ、この馬の配合的な特徴はヘイロー≒サーアイヴァー≒レッドゴッドのニアリークロスと母母母父のロベルトではないでしょうか。
ヘイロー≒サーアイヴァー≒レッドゴッドのニアリークロスがあると小回り向きの機動力に優れた馬になりやすいようです。
また、ロベルトも脚の回転の速いピッチ走法の遺伝力が強く、これら2つの影響で中山巧者っぷりを発揮しているようです。
おまけに母自体はパワーと心肺機能タイプですから、ローカル小回りというよりも直線急坂のある中山向きなんだと思います。
ダービーの実績が高いディープ産駒ですが、この馬に関しては完全に皐月賞向きですね。
ダノンベルーガ
戦績

前走共同通信杯ではキャリア1戦でジオグリフ、ビーアストニッシドに完勝。
一気にクラシック路線の主役級となりました。
実力的にはナンバー1と言ってもいいと思っていますが、小回りの中山2000Mに対応できるかですね。
参考レース

血統

母コーステッドは2歳時に芝マイルのBCジュベナイルフィリーズターフ2着。
ドウデュースと同じハーツクライ産駒のリファールクロス(テイズリーの父がリファールで4×6)でアメリカ血統主体の構成。
さらに母母父マリブムーンがかなりナスルーラ強めの配合。
という訳で雰囲気はドウデュースと似たところがあるんですが、元々の牝系はヨーロッパ牝系なのでもう少し本格派な印象。
やはり皐月賞よりもダービー、さらに言うとジャパンカップあたりを期待したくなる配合ですね。
ジオグリフ
戦績

前走共同通信杯では強い競馬だったんですが、ダノンベルーガのトップスピードと比較するとやや切れ負けしてしまいました。
ただ、この馬の最も得意とする競馬はラスト3ハロン勝負ではなく、もう少し全体的にタフな展開になった時だと思います。
朝日杯にしてもやや距離不足で忙しかったかなという印象。
今回は中山2000Mなので、負けた2戦よりは得意な条件だと思います。
参考レース

血統

母アロマティコは秋華賞3着、エリザベス女王杯3着の活躍馬。
ドレフォンはアメリカ産馬らしくパワー、柔軟性、心肺機能に優れているので、俊敏性と持続力を補いたいところで、ジオグリフの母母ナスカなんですが、これがサンデーサイレンス×ノーザンテーストでまさに俊敏性と持続力の代表とも言える配合。
ドレフォンの初年度産駒ですが、ドレフォン産駒としてはベストに近い配合ではないかと思います。
かなり好みの配合ですね。
ラスト3ハロン勝負となる可能性が高い東京2400Mのダービーとなるとディープ産駒やハーツクライ産駒相手ではさすがに分が悪いですが、中山2000Mなら逆転まで全然あるんじゃないでしょうか。
まとめ
4強の中ではキラーアビリティは不安要素が少なく信頼性がある方かと思います。
ただ、ハーツクライ産駒の2頭、ドウデュース、ダノンベルーガは皐月賞よりもダービー向き。
ここは取りこぼしてダービーで巻き返すパターンがありそうかな。
また、イクイノックスは未知の魅力は十分なんですが、まだ課題も多く、特に前半から早いペースになった時にどうか。
血統的にはやや不安があります。
4強にもそれなりに不安要素があるので、中山巧者アスクビクターモア、タフな競馬になると台頭しそうなジオグリフが来る可能性も結構あると思います。
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