父ドレフォンが母父ディープインパクトと成功する理由【種牡馬考察】

2021年デビューの新種牡馬で最も注目されているのが今回取り上げるドレフォン。社台SSが激押ししているアメリカ産種牡馬です。

今この記事を書いている2021/7/3時点で既に４頭が勝ち上がり上々の出だしと言えるでしょう。

本記事ではドレフォン産駒の成功パターンを予測していきます。一口馬主やPOGでの馬選びで参考にして頂ければと思います。

父ドレフォンは母父ディープインパクトと好相性

ドレフォンはパワー、柔軟性、心肺機能を伝える配合構成です。このため、母方から俊敏性と持久力をうまく補うことが成功のポイントと言えるでしょう。

ディープインパクト、ダイワメジャー、ハーツクライはいずれも俊敏性と持久力を伝える血統です。このためドレフォンとの組み合わせは相性が良いと考えられます。

この中でもやはり繁殖牝馬の質が圧倒的に高かったディープインパクトは、父ドレフォンとの間で成功する筆頭候補となります。

ドレフォンの父Gio Pontiは、Storm CatにMr. Prospector、Alydarのザ・アメリカン配合。●パワー、●柔軟性、●心肺機能を伝えます。

一方ドレフォンの母Eltimaasは、Deputy Ministerから●パワーを、Forliから●俊敏性と●持久力を伝え、割とバランスの良い配合と言えるでしょう。

この配合構成ですと、父Gio Pontiの良い面が伝わった馬が重賞クラスまで行く典型的なパターンとなるでしょう。しかし、父Gio Pontiは俊敏性と持久力には欠けるところがありますから、そこが伝わってしまうことで勝ち上がれない馬も少なからず出してしまうのではないでしょうか。

一方、母Eltimaasの方が強く伝わった場合は欠点が少ないバランスタイプですので、ソコソコ走ってくれるのではないでしょうか。母Eltimaasはドレフォン産駒全体のアベレージを上げることに寄与しそうです。

父ドレフォンは俊敏性と持久力が不足しています。このため俊敏性と持久力を伝える血統、ディープインパクト、ダイワメジャー、ハーツクライとの相性が良いのではないか、ということはお伝えしました。ではこれらの３頭は具体的にどういった特徴を持った馬なのか考察していきたいと思います。

ディープインパクトはHalo、Sir Ivor、Queen’s Hussarから●俊敏性を伝え、Mountain Flower、Lyphard、Highlightから●持久力を伝えます。どちらも非常に高いレベルで伝えるのが特徴ですね。

ダイワメジャーはHaloに加えAlmahmoudクロス、Royal Chargerクロスを持っており●俊敏性を伝えます。また、ノーザンテースト、Mountain Flowerから高い●持久力を伝えます。

ハーツクライは特にトニービンとLyphardを併せ持ち、ここから高い●持久力を伝えます。●俊敏性についてはHalo頼みで上記２頭よりは少し劣る印象です。

ドレフォン産駒の特徴はパワー、柔軟性、心肺機能を伝えるということです。このため俊敏性と持久力を伝えるディープインパクト、ダイワメジャー、ハーツクライとの相性が良いのではないかと予測しておきます。

ただ、気を付けたいのはダート適正を狙ってパワータイプの母馬と合わせた時です。パワータイプの母馬ですと俊敏性、持久力が足りないタイプが多いため、このタイプは失敗するのではないかと思います。

産駒の傾向はおそらく芝向き・ダート向きのどちらも出してくるのではないかと思いますが、いずれにしても母馬は俊敏性と持久力を最低限持っているタイプからになるのではと見ます。

それにしても相性の良い母父がディープ、ハーツにダイワメジャーとくれば成功は間違い無しですね。もちろん社台SSは全てわかってやっていると思うのでホントにすごいです。

今回はこんなところです。

解説が良く分からなかったよ、という方は一口馬主、POGのための血統講座を読んでみてください。血統表の見方について解説しています。